中国・深圳で2024年6月20日(木)から23日(日)まで開催された世界最大級のお茶の展示会「2024 Global Tea Fair China(Shenzheng)Spring」。
日本茶生活では本展示会を現地で取材。多くのお茶好きが来場し、熱気あふれる会場の様子をレポートします。
会場は深圳市中心部にある国際展示場「Shenzhen Exhibition & Convention Center」です。
本展示会を運営するのは中国企業「Shenzhen Huajuchen International Exhibition Group」。同社は一年を通じ、上海や北京、杭州など中国全土の主要都市でお茶に特化した展示会を開催しています。
2024年は年27回ものお茶の展示会を開催。同社は中国最大のお茶の展示会運営会社として中国の茶産業と茶文化の発展を支えています。
春と秋に年2度開催されている深圳の「Global Tea Fair」。春は3,200ブース、秋は4,700ブースが出展する中国最大、ひいては世界最大とも言えるお茶の展示会です。
70,000㎡(秋は100,000㎡)の広大な会場に、貴州省や湖北省、雲南省など中国の主要な茶産地からお茶屋が出展しています。
業者向けの展示会という側面も持ちながら、基本的には一般消費者向けのお茶イベントとして開催されている「Global Tea Fair」。入場料は無料で小さな子供や学生からお年寄りまで、誰もが気軽に参加できます。
出展者のブースには試飲テーブルが設けられ、着席すると出展者がおすすめのお茶を淹れてくれます。
お茶についての話を聞きながら気になったお茶を試飲し、購入できるのがこのイベントの醍醐味です。
メインとなる会場は緑茶、青茶(烏龍茶)、紅茶、白茶、普洱茶の茶種ごとに区画が分かれています。
中国本土だけでなく、台湾や香港のお茶屋も出展しています。台湾の烏龍茶や紅茶は深圳のお茶好きの間でも人気とのことです。
「Global Tea Fair」でお茶のエリアと並び、多くの人で賑わっているのが茶器のエリアです。
中国全土から蓋碗や茶壷などの茶器を扱うお店が出展しています。
若手作家による個性的なデザインの蓋碗からベテラン作家の伝統的な茶壺まで、無数の茶器を目にすることができます。まるで茶器の博物館です。
中国を代表する陶磁器の産地として知られる景徳鎮にある景徳鎮陶器大学のブースでは、大学で学ぶ若手作家の茶器を販売。中国では次世代の作り手の育成にも積極的に取り組んでいるそうです。
中国の茶器の魅力を知れる、茶器好きにはたまらない空間です。
茶器エリアには茶盤や茶海、茶杯といった茶道具・雑貨を販売するお店もあります。
そして、茶文化エリアと呼ばれる区画には、お茶会向けの服を提案するアパレルメーカーや茶室の装飾品を販売する美術店、工芸品店などが出展しています。
茶産業を支える幅広い業界の会社やお店が参加しているのも本展示会の特徴です。
会場内のステージではお茶屋やお茶の団体によるプレゼンテーションや大茶会など、さまざまなイベントを開催。幅広い世代に中国の茶文化の魅力を発信し、お茶に関する教育機会を創出することにも余念がありません。
お茶屋を中心に、お茶に関わるさまざまな業界の事業者が一堂に介し、中国の茶産業と茶文化の多様性や裾野の広さを感じられる本展示会。次回「2024 Global Tea Fair China(Shenzheng)Autmn」は、2024年12月12日(木)から16日(日)までの会期で開催されます。気になる方はぜひ一度参加してみください。
公式サイト https://www.globalteafair.com
取材・文・写真=三浦一崇
※「2024 Global Tea Fair China(Shenzheng)」への参加・出展についてご質問がある方は日本茶生活宛にお問い合わせください。