1315年に創建された臨済宗大徳寺派の大本山「大徳寺」。
茶の湯の祖と言われる村田珠光が参禅した場所であり、境内にある聚光院(じゅこういん)は千利休の菩提寺とされ、お茶にゆかりの深いお寺です。
そんな由緒ある大徳寺の境内にある日本茶専門店「皐盧庵茶舗(こうろあんちゃほ)」。
「茶農家として自園のお茶を直接お客様に届け、お茶の魅力を伝えたい」と店主の神田靖明さんが2011年にオープンしたお店です。
宇治の自園で生産された有機栽培茶
「皐盧庵茶舗」では京都府南部の宇治田原町に茶園を所有。
無農薬栽培にこだわり、煎茶や玉露、抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)を生産しています。
「皐盧庵茶舗」の自園で栽培されているお茶の中からおすすめの商品をご紹介します。
「月ノ光」は有機肥料のみで育てた貴重な100%京都産の無農薬栽培の玉露。
しっかりとした旨みと爽やかな香りが特徴のお茶です。
おすすめの抹茶は甘み・旨み・ほどよい苦みのバランスが絶妙の「胡蝶」。
まろかな味わいで日常使いに適した有機抹茶です。
「皐月(さつき)」は清々しい香りが特徴の浅蒸しタイプの煎茶です。
魅力的な幅広い商品ラインナップ
「皐盧庵茶舗」では自園のお茶だけでなく、神田さんが信頼を置く農家から仕入れたお茶も販売。その多くが一般流通していない希少なお茶だと言います。
「桐壺」は、農林水産大臣賞を受賞したこともある宇治市白川の生産家「辻喜茶園」の最高級抹茶。
手摘みの碾茶を石臼で挽いた抹茶で、華やかな香りと濃厚なうま味が格別の逸品です。
滋賀県信楽町で生産された煎茶「朝晴れ(あさはれ)」も注目の一品。
香り高く、はっきりした味わいのお茶で煎を重ねてもおいしさが持続します。
お茶だけでなく、茶筅や抹茶碗がついた「抹茶を始めるセット」や、玉露におすすめの「白磁宝瓶と茶碗5個のセット」なども販売。抹茶や玉露を楽しむのに必要な道具が一通り揃っています。
抹茶・玉露・煎茶を中心にほうじ茶や紅茶など豊富な商品が並ぶ同店。
抹茶に関しては日常使いのものから最高級のものまで10種ほどの商品を常時販売しています。
お茶づくりを熟知した店主の神田さんからそれぞれのお茶にまつわる話を聞きながらお茶選びを楽しんでみてください。
築80年の京町屋でお茶の時間を満喫
「皐盧庵茶舗」では喫茶スペース「茶房皐盧庵」を併設。
趣のある和室と洋室を備え、靴を脱いでくつろぐことができます。
おすすめの喫茶メニュー「こうろあんちょっと贅沢なお茶セット(1,900円)」は、お茶に生菓子、干菓子、アイスクリームまたはもなか、赤味噌に似た風味が癖になる発酵食品「大徳寺納豆」が付いたセット。
お茶は抹茶(濃茶・薄茶)、玉露、煎茶、ほうじ茶、紅茶から好きなものを選ぶことができ、様々なお菓子と食べ合わせを楽しむことができます。
そのほか、濃茶と薄茶の両方が味わえるセットや抹茶・煎茶・玉露の飲み比べができるセットを用意。
「お茶を飲むだけでなく、もてなしの満足感を味わってもらいたい」と、神田さん自ら鉄瓶で沸かしたお湯で抹茶を点ててくれ、煎茶や玉露は急須で丁寧に淹れてくれます。
築80年の趣ある京町屋で上質なお茶と共に心地いい時間をお過ごしください。
「皐盧庵茶舗」では3つの抹茶体験プログラムを用意しています。
茶室で店主が点てた抹茶とお菓子を味わいながら茶道について学べる「茶道体験」や100年以上前に作られた石臼を使って抹茶が挽ける「抹茶挽き体験」、抹茶の製造工程を知ることができる「抹茶製造体験」を実施。
茶道を気軽に体験してみたい方やお茶に興味のある外国人の方にもおすすめです。
こちらの抹茶体験プログラムは2日前までの予約制です。
取材・執筆=芦谷日菜乃
基本情報
店名 | 皐盧庵茶舗(こうろあんちゃほ) |
電話 | 075-494-0677 |
住所 | 京都市北区紫野大徳寺町17-1 |
アクセス | 市バス建勲神社前徒歩約3分、地下鉄北大路駅より徒歩約15分 |
営業時間 | 10:00~日没 |
定休日 | 火、水曜(茶摘みシーズンは特別休業日あり。ホームページや電話でご確認ください) |
HP | https://kouroan.com/index.html |