独自の加賀棒茶の文化と茶道文化を育んできた石川県金沢市。
お茶だけでなく、和菓子や工芸など奥ゆかしい伝統文化が息づく魅力あふれる街です。
そんな金沢市には名物の加賀棒茶や抹茶がゆっくりと味わえる日本茶カフェやほうじ茶を販売している日本茶専門店が点在しています。
代々受け継がれてきた独自の焙煎方法で焙じたこだわりの加賀棒茶をぜひ味わってみてください。
目次
1. 一笑(ひがし茶屋街)
1863年に石川県加賀市で創業し、加賀棒茶を中心に日本茶の製造・販売を手掛けている「丸八製茶場(まるはちせいちゃじょう)」。「一笑(いっしょう)」は、同社が1994年にオープンしたほうじ茶専門店です。
金沢を代表する観光スポットのひがし茶屋街の中心地にお店を構えている「一笑」。
「香る、あじわう、つながる。」をコンセプトに「丸八製茶場」のお茶の魅力を紹介。
風情ある町家を改装した店内に喫茶、ギャラリー、コワーキングスペースを設けています。
広々としたカウンター席とテーブル席が用意された喫茶スペース。
ここでは「丸八製茶場」の加賀棒茶のおいしさをじっくりと堪能することができます。
喫茶メニュー(800円)は「献上加賀棒茶」に加え、「加賀ほうじ茶」と「季節のほうじ茶」の3種類を提供。
看板商品の「献上加賀棒茶」は、1983年に昭和天皇が全国植樹祭で石川県を訪れた際に、「丸八製茶場」が加賀棒茶を天皇に献上したことをきっかけに誕生した商品。一番摘みの良質な茎を芯から浅く焙じ、すっきりとした味わいと芳ばしい香りが特徴です。
ほうじ茶は、季節変わりの和菓子または洋菓子が選べる「季節の菓子(400円)」とセットで味わうことができます。
店名 | 一笑(いっしょう) |
電話 | 076-251-0108 |
住所 | 石川県金沢市東山1-26-13 |
アクセス | バス停 橋場町より徒歩5分、金沢駅から徒歩で約26分 |
営業時間 | 12:00~17:00(L.O.16:30) |
定休日 | 月・火曜(祝日の場合は水曜休業) |
HP | https://issho.kagaboucha.com/ |
2. 天野茶店(ひがし茶屋街)
金沢を代表する観光名所のひがし茶屋街からほど近い場所にある日本茶専門店「天野茶店(あまのちゃてん)」。2023年で創業97年になる金沢の老舗店です。
「天野茶店」の看板商品はなんといっても加賀棒茶。
店主である4代目の天野喜一さんと息子で5代目の喜利斗さんが、代々継承されてきた加賀棒茶の伝統を守っています。
定番人気商品の「加賀棒茶 加賀かおり」は、厳選した一番茶の葉脈から茎にかけての柔らかい部位のみを使用。
その茎を少量ずつ直火で丹念に焙煎し、3種類の焙じ方で仕上げることで深いコクを生み出します。
「天野茶店」では創業90周年の年に、店主・天野喜一さんの「気軽に本物のお茶のおいしさを知ってもらいたい」という願いから日本茶カフェ「和美茶美(わびさび)」をオープンしました。
店舗の奥にある落ち着いたカフェスペースで同店自慢の加賀棒茶などの日本茶と和スイーツを楽しむことができます。
店名 | 天野茶店(あまのちゃてん) |
電話 | 076-252-3489 |
住所 | 石川県金沢市東山1-3-35 |
アクセス | バス停 橋場町・ひがし茶屋街から徒歩3分 |
営業時間 | 9:00〜18:00 |
定休日 | なし |
HP | http://amanochaten.com/ |
3. 志摩/寒村庵(ひがし茶屋街)
金沢市のひがし茶屋街にある国指定重要文化財「志摩(しま)」。
江戸時代の1820年に建てられた格式あるお茶屋です。
当時の優美な建物がそのまま残り、金沢の茶屋文化を体感できる貴重な場所です。
芸妓が客をもてなす場だったお茶屋特有の優雅な雰囲気をぜひ味わってみてください。
「志摩」の別棟にある茶室「寒村庵(かんそんあん)」。
ここでは落ち着いた空間で庭を見ながら抹茶とお菓子を楽しむことができます。
オープン直後の時間は比較的空いているので、ゆっくりお茶の時間を過ごしたい方は早い時間の入店がおすすめです。
店名 | 志摩(しま)/寒村庵(かんそんあん) |
電話 | 076-252-5675 |
住所 | 石川県金沢市東山1-13-21 |
アクセス | バス停 橋場町より徒歩4分、金沢駅から徒歩で約26分 |
営業時間 | 3月〜11月 9:30~17:30、12月~2月 9:30~17:00 |
定休日 | 無休 |
HP | http://www.ochaya-shima.com/ |
4. 米沢茶店(ひがし茶屋街付近)
1875年に創業した金沢の老舗日本茶専門店「米沢茶店(よねざわちゃてん)」。
金沢市の観光名所であるひがし茶屋街のそばにあり、老舗らしい風情ある店構えが印象的です。
同店の看板商品は加賀棒茶の「棒茶 加賀いり茶」。
一番茶の茎のみを使い、創業当時から変わらない独自の深炒り焙煎で製造しています。
「棒茶 加賀いり茶」の特徴は深炒りらしい香ばしさと深いコクです。
普段使い用のしっかりした味の加賀棒茶をお探しの方におすすめです。
こちらの「棒茶 加賀いり茶」は、フランス・パリで開催された日本茶コンクール「2020年度ジャパニーズティー・セレクション・パリ」で銅賞を受賞しています。
店名 | 米沢茶店(よねざわちゃてん) |
電話 | 076-252-1876 |
住所 | 石川県金沢市東山3-2-20 |
アクセス | バス停 橋場町より徒歩1分、金沢駅から徒歩で約23分 |
営業時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | 日曜・祝日・年末年始 |
HP | http://yonezawa-chaten.jp/ |
5. 上林金沢茶舗 金沢本店(ひがし茶屋街付近)
金沢市の日本茶専門店「上林金沢茶舗(かんばやしかなざわちゃほ)」。
京都の由緒ある老舗茶商の屋号を受け継ぎ、1949年に創業しました。
ひがし茶屋街からほど近い場所にある「上林金沢茶舗 金沢本店」。
加賀棒茶や抹茶、和紅茶など様々なお茶を販売しています。
「上林金沢茶舗」では、遠赤外線焙じ機で丁寧に焙煎された3種類の加賀棒茶を販売。
一番人気の加賀棒茶は「百万石 加賀棒茶」。
一番茶の茎を旨味が損なわないように浅く焙じ、ふっくらと仕上げたほうじ茶です。
店内の喫茶スペースでは、茶席菓子で有名な金沢市の名店「吉はし菓子店」の和菓子を抹茶や加賀棒茶などの日本茶とセットで提供。
こちらの喫茶スペースは和菓子がなくなり次第、営業終了となります。
店名 | 上林金沢茶舗(かんばやしかなざわちゃほ)金沢本店 |
電話 | 076-231-0390 |
住所 | 石川県金沢市下新町1-7 |
アクセス | 金沢駅から徒歩で約20分、ひがし茶屋街から 徒歩6分 |
営業時間 | 9:30〜17:30(L.O. 17:00) |
定休日 | 年末年始、第三日曜(連休の場合は営業) |
HP | https://kanbayashi-chaho.com/ |
6. 上林金沢茶舗 金沢エムザ店(金沢エムザ)
金沢市中心地の百貨店・金沢エムザにある「上林金沢茶舗」の金沢エムザ店は、喫茶をメインにした日本茶専門店。店内にテーブル席とカウンター席を設け、ゆっくりとお茶と和菓子を楽しむことができます。
喫茶メニューの「日本茶セット」は、加賀棒茶や煎茶、抹茶などのお茶に上生菓子が付いたセットです。
「上林金沢茶舗」の「加賀棒茶」は上質な一番茶の茎を浅く焙じ、香り高さと上品な味わいが自慢。
上生菓子との相性も抜群です。
同店では加賀棒茶と抹茶のソフトクリームもおすすめです。
店内の物販スペースでは、豊富な種類のお茶を販売しています。
茶道文化が盛んな街として知られ、茶道人口が日本トップクラスの金沢市。
そんな金沢の茶道愛好家にも親しまれている同店では、抹茶に加え、抹茶腕などの茶道具も豊富に取り揃えています。
店名 | 上林金沢茶舗(かんばやしかなざわちゃほ)金沢エムザ店 |
電話 | 076-260-2608 |
住所 | 石川県金沢市武蔵町15-1金沢エムザ1階 黒門小路内 |
アクセス | 金沢駅から徒歩12分 |
営業時間 | 10:00〜18:30 |
定休日 | 金沢エムザの休みに準ずる |
HP | https://kanbayashi-chaho.com/ |
7. 茶舎 觀壽(主計町茶屋街付近)
金沢市にある日本茶と台湾茶の専門店「茶舎 觀壽(ちゃしゃ みこと)」。
金沢らしい情緒ある街並みの主計町茶屋街からほど近い、浅野川のほとりにお店を構えています。
「茶舎 觀壽」では、10時から13時までを「テイスティング(試飲)」、13時から17時までを「喫茶」の時間として営業。
「テイスティング」は、800円で3種類のお茶(日本茶・台湾茶)を試飲することができます。
日本茶は静岡、京都、埼玉、福岡、熊本、茨城など日本各地の生産者を訪ねて仕入れを行い、煎茶から紅茶、烏龍茶、玉露、釜炒り茶まで30種以上の個性豊かなお茶を取り揃えています。
台湾茶も生産者や焙煎師を訪ねて仕入れた烏龍茶と紅茶を中心に10種類以上のお茶を扱っています。
なお、「テイスティング」は事前予約制となっているので電話またはホームページからご予約ください。
喫茶メニューは、玉露や煎茶、紅茶などの日本茶、東方美人や文山包種といった台湾茶など、同店おすすめのお茶を提供。
店内のカウンター席、または座敷席でくつろぎながらお茶を味わうことができます。
店名 | 茶舎 觀壽(ちゃしゃ みこと) |
電話 | 070-3982-0463 |
住所 | 石川県金沢市彦三町1-9-66 |
アクセス | 近江町市場から徒歩7分、金沢駅から徒歩20分 |
営業時間 | 試飲 10:00~13:00 喫茶 13:00~17:00(L.O.16:00) |
定休日 | 木・日・祝日 |
HP | https://chashamikoto.com/ |
8. THE TEA SHOP CHANOMI 富樫本店(金沢市富樫)
金沢市にある日本茶専門店「THE TEA SHOP CHANOMI(ザ ティーショップ チャノミ)」。
「日本茶のある素敵な暮らしの提案」をテーマに、日本各地のお茶を取り揃えています。
金沢市富樫にある本店はカフェを併設し、こだわりのお茶と合わせてオリジナルの和スイーツが楽しめます。
同店を代表する商品が「袋茶」。
「急須を持っていない方にもおいしいお茶を味わってもらいたい」という想いから生まれたティーバッグタイプのオリジナル商品です。
「袋茶」は加賀棒茶や煎茶をはじめ、国産烏龍茶やフレーバーティー、健康茶、ノンカフェインティーなど、50種類以上のお茶を展開。水出しにおすすめのお茶も豊富に揃えています。
同店では気になるお茶はすべて試飲が可能。
お茶選びの際にわからないことがあればスタッフが丁寧に教えてくれるのも魅力です。
併設されたカフェスペースは開放的な空間です。
「袋茶」で展開しているすべてのお茶や「上抹茶」、スイーツなど様々なメニューを提供しています。
店名 | THE TEA SHOP CHANOMI(ザ ティーショップ チャノミ)富樫本店 |
電話 | 076-227-9400 |
住所 | 石川県金沢市富樫2-8-24 |
アクセス | 金沢駅からバスで約30分 |
営業時間 | 10:00〜19:00 |
定休日 | 水曜(年末年始を除く) |
HP | https://www.cha-nomi.com/ |
9. THE TEA SHOP CHANOMI 近江町市場店(近江町市場)
金沢市の中心部にある近江町市場にある「THE TEA SHOP CHANOMI(ザ ティーショップ チャノミ)」の「近江町市場店」。
「近江町市場店」では看板商品の「袋茶」を中心に販売。
「袋茶」は、「急須を持っていない方にもおいしいお茶を味わってもらいたい」という想いから生まれたティーバッグタイプのオリジナル商品です。
金沢名物の「加賀棒茶」は、近江町市場店限定のパッケージで販売。こちらは金沢土産にもおすすめです。
その他、煎茶や国産烏龍茶をはじめ、フレーバーティーやノンカフェインティーなど40種類以上のお茶を展開しています。
同店ではテイクアウトメニューを用意。
「加賀棒茶」のパウダーを練りこんだ棒茶のソフトクリームや「袋茶」のお茶を楽しむことができます。
店名 | THE TEA SHOP CHANOMI(ザ ティーショップ チャノミ)近江町市場店 |
電話 | 076-254-0214 |
住所 | 石川県金沢市上近江町50-1 |
アクセス | 金沢駅から徒歩で約15分 |
営業時間 | 平日 9:00~15:30 土日祝 8:30~16:00 |
定休日 | 水曜 |
HP | https://www.cha-nomi.com/ |
10. 野田屋茶店(香林坊付近)
金沢市を代表する繁華街の香林坊からほど近い、竪町商店街にある「野田屋茶店(のだやちゃてん)」。
1859年に創業した老舗日本茶専門店です。
店内にはカフェスペースを設け、長年に渡って地元の人々を中心に親しまれているお店です。
「野田屋茶店」の看板商品は、もちろん「加賀棒茶」です。
茶葉は店主が信頼を置く静岡の茶問屋から仕入れたものを使用。
焙煎製法は一番摘みの茎を回転ドラムで直火焙煎した後、さらに砂入り焙煎を施し、手間暇をかけて焙煎しています。
カフェスペースでは、同店自慢の「加賀棒茶」や抹茶ラテなどのドリンクとお茶を使った甘味を提供。
多くのお客さんが注文する人気メニューが「抹茶ソフト」。
店内にある石臼で挽いた抹茶を使い、抹茶本来の香りとコクが楽しめるソフトクリームです。
そのほか、加賀棒茶パフェや抹茶パフェなど様々な和スイーツがメニューにラインナップ。
中庭を眺めながらゆっくりとお茶の時間を満喫することができます。
店名 | 野田屋茶店(のだやちゃてん) |
電話 | 076-221-0982 |
住所 | 石川県金沢市竪町3 |
アクセス | 金沢駅からバスで約20分 |
営業時間 | 9:30〜18:30 |
定休日 | なし |
HP | https://www.nodayatea.jp/ |
11. 金沢茶寮(金沢市卯辰町)
自分で作った器で日本茶が楽しめる体験型アートカフェ「金沢茶寮(かなざわさりょう)」。
金沢の街並みを一望できる卯辰山の古民家を改装し、2022年3月にオープンしました。
「金沢茶寮」では最先端の塗り技法「金沢塗り」を使って好きな色の器が作れる「アート体験」と、作った器で日本茶を楽しめる「カフェ体験」の2ステップからなる120分のプログラムを用意。
“塗って、味わい、感じる”金沢茶寮ならではの特別な体験です。
ステップ1の「アート体験」では、金沢の伝統工芸「九谷焼」を施した湯呑みやお猪口の中から器を選び、「金沢塗り」でオリジナルカラーの器を作ります。
ステップ2の「カフェ体験」では、茶道の心得である「守・破・離」をコンセプトにしたお茶ブランド「shu ha ri(シュハリ)」が展開する3種類のお茶の中からおすすめの一杯を堪能。
作ったばかりのオリジナルの器を使い、心地いい空間でお茶の時間を満喫できます。
店名 | 金沢茶寮(かなざわさりょう) |
電話 | 076-254-6647 |
住所 | 石川県金沢市卯辰町チ16-17 |
アクセス | 金沢駅東口からタクシーで約15分、ひがし茶屋街から徒歩で約15分 |
営業時間 | 10:00〜18:00 |
定休日 | 不定休 |
HP | https://www.kanazawasaryo.jp/ |